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高校生の時(1979年か80年)に書いた
ガリ版刷りの文章です※原文のまま

 『・・・・・・・・・・・・・・・・僕のおじいさんは65才。
極めて平凡に、時代の流れの中洲にさえひっかかることなく人生を送ってきて、あと四年と一日は確実に生きることができるであろうと思います。
適当な高等学校というものを卒業して、二流の大学というものへ入って四年で 卒業して、世界経済の波にゆらゆらゆれるような三流の商社へ入社をし まし た。そして結婚し、できた子供が二人です。それが僕の父さんとおばさんですが。二人ともこれまた時代の流れに合った生き方をしています。
ところで、さっき僕がなぜ四年と一日は確実に生きることができる、と伝えたかといいますと、二十一世紀前半地球の人口は狂ったみずみたちのように増え続け、陸地はことごとく開墾されようとした時代がありました。そしてその結果起こったのは食料危機でもエネルギー危機でもなくて、O2危機であったのです。極地は北極海の埋めたてから赤道下は、アマゾン密林の伐採まで行いかけたために、植物の量が著るしく減少し、当然植物による、純 生産量も減りついにはあと三年たつと人間は酸素欠乏で死ぬ者が現れるであろうと計算されたのであります。そこで国連は各国首脳を緊急に集め、そこで人類救済法緊急処置Q号を制定したのです。この当時世界の人間の平均年齢は百歳をとうに超えてしまっていましたから、Q号は人類の最長年齢を百歳としたのです。しかしそうすると精神的重圧があまりにも大きいとして『生き残りゲーム』なうるものを創ったのです。

高校生の時(1979年か80年)に書いたガリ版刷りの文章です ※原文のまま 高校生の時(1979年か80年)に書いたガリ版刷りの文章です ※原文のまま
  • 生き残りゲーム

    1.参加者 満七十歳になる者全員
    〃  八十歳  〃
    〃  九十歳  〃
    〃  百 歳  〃

    2.ルール 
    特製コインを投げ、表がでたものは無罪放免、裏がでたものは即刻死刑とする。
    但、満百歳となる者は有無をいわず全員死刑。

    以上国連Q号追加条項 

    生き残りゲーム 生き残りゲーム
     云うまでもなく、現代の姥捨て山である。そしてこの処置は各国のQ号処置館 によって行われるのです。
    その結果―――――――人類は行き続けています。けれど僕のおじいさんは六十六歳、つまり四年後の誕生日に『生き残りゲーム』を行わなければならないので す。そして現在は毎日コインの表を出す練習をしているのですが、結果はかんば しくありません。
    おじいさんが言うには――――――――、昔、高校生の頃には生命力とは何か。自分は存在していても意味がないのではないか?とか、早く汚れないまま死んでしまいたいのとか思ったそうですが、僕は今のおじいさんの生活を見ていると、そんなことはとても思いつけません。誕生日の一瞬に生か死かを無造作に決められてしまう。なんと恐ろしいことでしょう。しかし人間は、自らこの道を歩んできてしまったのですかた仕方ありません。
    僕はこれから、できる限り悔いのない人生を過ごそうと決意しているのです。
  • A.D   2028年11月22日

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
    その出来事は、コーヒーに僕がミルクを溶かした時に、セイタカアワダチ草が日本で広がった時のような速さで起こり、気がついてみると一本の筒がミ ルクの 分子の間から出てきて、なにがなんだかわからないままに再び気がついてみると、僕は前記の文章を読んでしまっており、深い虚脱感に襲われていたのです。僕はコーヒーを飲み終えると、最新式ジェットコースターのように考えを巡 らし悩みました。そして、

    • 1.この文章は未来からきたものである。
    • 2.文章中のおじいさん、なる人は僕の同級生のP君であることーー11月23日が誕生日であるetc.よりー
    • 3.この文章はP君の孫が書いたものであること。

    以上の事が判り、次のような悩みが、生じてきました。

    • 1.この文章が果たして確実なものであるか否か?
    • 2.1.が正しいとしたら。このことをP君に伝えるべきかどうか?

    P君に伝えるべきかどうか
    その大問題があったのです。P君に伝えるべきであろうか?
    僕がもしこのことをP君に伝えたらP君はどうするでしょう。P君としては、地球が割れんばかりに驚き、初めは、内心ホッとするでしょう。なぜならこの先50年以上の生命の維持が保障されたのですから。

  • 1.生命保険を解約するでしょう

    しかし次に、将来、いくら頑張っても大金持ちにはなれないのですし、彼は、株、宝くじ、馬券の類は一切買わなくなるでしょう。
    要するに、平穏無事ではあるが、喜怒哀楽がなくなってしまうのです。

    生き残りゲーム 生き残りゲーム
  • 生きがい

    人生って何だろう?不安の結晶ではないか?僕はそう思うのです。そして一種の賭けであるとも思うのです。けれどP君はそれを失ってしまうことになり、自殺もできないままに一生を過ごすのでしょう。
    ◎結論
    僕はP君に打ち明けました。

    ◎理由
    僕は人生の本質を知りたいのです。ですから、僕はP君に全てを話し、その後の行動を、くまなく観察しようと思うのです。

  • これからのことが楽しみで
    今まで僕はこんなに人生が楽しい
    ものであったと思ったことはありません。

WONDERFUL LIFE 佐々木 元司