LIFE STORY07

保険業界を変えたい

本気で決心すると何かが動き出す

自分のミッションをプレゼンする場で、出てきた涙

リーダーシップ・プログラムに参加する過程で、私には、「生命保険業界をもっと愛される業界に変えたい」という思いが出てきていました。参加者の前で自分のミッションをプレゼンする機会があり、いざ語ろうとすると言葉にならず、涙しか出てこないのです。
その涙には、悔しさ、もどかしさ、怒り、プライド、愛情……など、さまざまな思いが詰まっていたと思います。何も言えないまま、約15分の持ち時間が過ぎていきました。私は、このときに自分の強い思いにハッキリ気づいたのです。

とはいえ、生命保険業界で働いている人たちは何十万人もいます。何から始めればいいのか見当もつきません。心理カウンセリングやコーチングの勉強会を地道に続けることの他に何ができるだろうか。そんなことを考えながらアメリカから帰国すると、2週間も経たないうちに出版の話が舞い込みました。
これには本当に驚きました。人が「本気で」決心すると何かが具体的に動き出すのです。

苦労が報われる

5年越し、10年越しのプレゼント

増刷されるなど予想以上の反響、業界内外から届いた声

そのときに出版した本は、『保険営業は顧客満足だけを考える―ソニー生命ライフプランナー/プロコーチ あの人をお客さまにしたい!』(ぱる出版)という作品です。おかげさまで、増刷されるなど予想以上の反響をいただきました。社内だけではなく、業界の内外からも、「杉山さんはこういう思いを持って仕事をしていたんですね」とか、「私もカウンセリングやコーチングの資格を取ろうと思います」といった感想のほか、勉強会の「CS楽満流に参加したい」というお申し出をたくさんいただきました。

また、この本はその後にも、思わぬプレゼントを私に与えてくれました。
全国の研修会などで初めて顔を合わせたライフプランナーから、「私は杉山さんの本を読んでライフプランナーになろうと決めたのです」と声をかけられ、お礼を言われることが何度も続いたのです。
私の本を読み、心理カウンセラーの勉強会に参加するようになった他業界の営業マンが、その後、自分から「ソニー生命に入社したい」と申し出てくれたこともありました。これらは本当に嬉しいことです。

その後、日本にもカウンセリングやコーチングの資格を取得する保険セールスマンが増えてきています。私の本が少しでもその結果に貢献できているとしたら、休日や睡眠時間を削って原稿を書いていた当時の苦労も報われる思いがします。